第125章 私の名を知る資格がない

諏訪羽姫から夏川懐星へ電話が入る少し前、懐星は夏川紅蓮を連れて、自分が新たに所属する会社を案内していた。

SWとは違い、蓮花エンタテイメントの拠点は海市にある。

夏川紅蓮は立場上、暗部が抱える各社に自ら姿を見せることはまずない。外の人間は、あの手の会社はすべてぶんのものだと思っている。

そして実際、登記上の名義はどこもぶんだった。

夏川紅蓮が彼に未来を与え、ぶんが夏川紅蓮の代わりにリスクを背負う。二人は、片方が栄えれば片方も栄える関係だ。

だからこそ、関係を知られてはならない。会う機会も自然と少なくなる。

今回、夏川紅蓮はこの機会にぶんと顔を合わせたかった。夏川懐星は、そのための...

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