第126章 裏切り者はいらない

川瀬東はSWでの数年間、ずいぶんと甘い汁を吸ってきた。だが根っからのギャンブル癖のせいで、実際に手元に残った金はたいしてない。

そのうえSWにクビを切られた今、散財を続けるだけの蓄えもない。複数の物件の住宅ローンまでのしかかり、息をするのも苦しい。

だからこそ、蓮花に来た。――チャンスをくれ、と。

面接室に入るなり、川瀬東は面接官に「蓮花に与えられるメリット」を並べ立てた。

SWの内部情報をいくらでも漏らせる。下半期の仕掛け、推す予定のタレント、重点的に売り出す顔ぶれ……。

蓮花が自分を受け入れてくれるなら、全部、包み隠さず吐く。

それだけじゃない。SWから人材を引き抜く手伝いも...

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