第149章 最もふさわしい贈り物

平野奥様は笑みを浮かべながら階段を下りてきた。

「何のお話をしていたの? ずいぶん楽しそうじゃない」

夏川紅蓮は引きつった笑みを作る。

楽しい? 諏訪淳行と、どこにそんな空気があるというのか。

諏訪淳行の告白は、告白というより交渉に近かった。

そして紅蓮がしたいのは、彼が自分のことをどこまで知っているのか――その探りだけ。

「世間話ですよ」諏訪淳行はそう言って立ち上がり、「朝陽さんは何て?」

平野奥様はにこやかに答える。

「紅蓮に二階へ来てほしいって。直接お礼が言いたいそうよ。二階の二つ目の部屋で待ってるわ」

「分かりました」

夏川紅蓮は頷き、平野朝陽への手土産を手に取っ...

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