第185章 罠に飛び込む

高柳月代が真っ先に思い浮かべたのは、自分と江口沢の身の安全だった。

「……あのクズ、今はたぶん私たちのことまで手が回ってない。でも思い出したら、間違いなく殺しにくる!」

江口沢は拳をぎりっと握りしめ、歯噛みするように言った。

「とにかく、早くあいつを家に引きずり戻さなきゃダメだ!」

高柳月代は『正気?』と言いたげな顔になる。

「そんなこと、できるわけないでしょ!」

「今のあの子、立場がもう違うのよ。会社に入るだけで、何十人もボディガードが囲んでたじゃない」

「前みたいに騙してここへ連れてくるなんて、もう通用しない」

「沢……もう正面からぶつかるのはやめなさい」

江口沢よりも...

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