第77章 心が動く

皆の怒りは収まるどころか、口調は荒くなり、声もどんどん大きくなっていった。

その場には夏川紅蓮のファンも多い。自分の絵が山河先生に講評してもらえたなら、この遠出も無駄じゃない――そう思っていた者は少なくない。

それが今や、夢はあっさり砕け散った。

……

耳障りな罵声が、次から次へと夏川瑠璃の耳に突き刺さる。

瑠璃の顔色がみるみる悪くなった。

絵も分からない連中が消えるのは、本当に実力のある者にとってむしろ得だ。なのにこいつらはどうかしている。感謝しないどころか、逆に自分を罵るなんて。

――けれど、瑠璃はすぐに気にしなくなった。

どうせ、全員自分に負けた連中だ。

昔から、勝っ...

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