第83章 取引に興味はあるか

疑念の声が、あちこちから絶え間なく上がりはじめた。

「なんでこんなに作風が似てるの?」

「同じ人が描いたみたいじゃないか」

「そう! とくに花びらの描写……この線、この構図、同一って言っていいだろ!」

夏川瑠璃はそれを耳にした途端、顔色がじわじわと白くなっていく。

この場から逃げ出したい。反射的に、身を翻して人混みの外へ――そう思った。

高見正国がどうとか、高見浩然がどうとか、もうどうでもいい。

今は、とにかく一秒でも早くここを離れなければならない。

ほかのことは、あとで考えればいい。

だが群衆をかき分けて下がろうとした、その瞬間。

細いのにやけに力のある手が、彼女の腕を...

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