第89章 病院へ行く

諏訪淳行は眉をひそめた。まいは広瀬剛に比べてずっと落ち着いたタイプで、こんなふうに慌てた顔を見せることは滅多にない。

嫌な予感が胸をよぎり、諏訪淳行はすぐに訊いた。

「何があった?」

まいは、同じく問いかけるような視線を向けてきた夏川紅蓮を一瞥してから言う。

「さっき入った連絡なんだけど……相馬照先生が、心臓発作を起こした」

夏川紅蓮の瞼が跳ね上がった。数歩で詰め寄る。

「いつ? 今の容体は? どこの病院に運ばれたの?」

「十分くらい前。まだ病院には着いてないはず。ご家族の話だと、搬送先は中心病院。今から向かえば間に合うと思う」

夏川紅蓮は即座に夏川懐理へ視線を飛ばした。

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