第92章 手術

「夏川嬢?」

相馬修雅は彼女が黙り込んだのを見ると、数歩で間合いを詰めてきた。

夏川瑠璃は、諏訪淳行の氷のような視線を無理やり無視し、口元に笑みの形だけを作る。

「すみません。急に家の用事を思い出してしまって……先に失礼します。師匠、何か分かったらご連絡ください。用を片づけたら、すぐ戻ってきます」

相馬修雅は夏川瑠璃に好感を抱いていた。

連絡先を手に入れる口実ができたとばかりに、すぐスマホを取り出す。

「じゃ、連絡先だけ」

その場で友だち追加。

手続きが終わると、瑠璃は小さく会釈した。

「それでは、失礼します」

相馬修雅が頷こうとした、その瞬間。

まいと広瀬剛が一歩前へ...

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