第31章

だが次の瞬間、正面から何かが飛んできた。

鈴原明志は心臓がひゅっと跳ね、反射的に身をひねってかわす。玉製の灰皿が床に叩きつけられ、ぱりん、と砕け散った。

「葉山和也! 俺に物を投げつけるとか、正気かよ?! こっちは芸能界で食ってんだぞ。顔に傷でもついたらどうすんだ!」

鈴原明志が憤然と振り返ると、葉山和也が大きな窓の向こう側、ソファの前に立っていた。顔色はどんよりと陰り、こちらを睨み据えたまま片手にスマホ。誰かと通話中らしい。

和也はスマホから少し顔を離し、警告するように明志を射抜く。

「こっちは用がある。出てけ」

「出ねえ」

鈴原明志の癇に障った。ずかずか歩み寄り、わざとらし...

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