第32章

【葉山グループと一番近い鈴原グループも、ついでに潰しておいた】

夜、寝る前のことだった。沈村蓮のスマホに、唐突にそんなメッセージが届く。

送り主を確認して、沈村蓮は「?」だけ返した。

相手はすぐに返信してきて、自分が何をしたのかをやけに丁寧に説明し、最後にこう締めくくった。

【この2社、少なくとも半年は現場が修羅場になる。回収どころか商談する余裕もないはず。これで足りる?】

沈村蓮は少し考えてから、短く答えた。

「……十分」

彼女が苛立っているのは葉山家であって、憎んでいるわけではない。

そもそも最初の十三年は葉山家の人間を知らなかったし、その後の六年も、彼らと暮らしたわけで...

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