第113章

高森補佐は微笑んで言った。「これはここだけの話ですが、小林さんなら良き話し相手になってくれますし、外で言いふらすような方ではないと信じていますから」

そう言われては、返す言葉もない。

それに私はもともと、噂話を広めるような真似は好きじゃない。ましてや、相手が玖珂智――社長のことなら尚更だ。

「……ですが高森補佐、高く評価してくださるのは光栄ですが、私は秘書業務の経験がありません。正直なところ、務まるかどうか不安です」

私はまだ迷っていた。

「小林さん、安心してください。ここ数日、あなたの部署の同僚からも話を聞きましたが、あなたは仕事に対して非常に真面目で、成果も素晴らしい。翻訳業務...

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