第119章

玖珂智にこれ以上追及されるのを避けるため、私は咄嗟に話題を転換した。

「もう遅いですし、中村さんの荷造りを手伝ってきます」

言い終わるや否や、私は玖珂智がどんな表情をしているかも確認せず、用意していたショッピングバッグを引っ掴んで、逃げるように中村さんの部屋へと向かう。

実家での滞在が長引くと踏んでいるのか、中村さんの荷物は細々としたものを合わせるとかなりの量になっていた。

私の用意したバッグは特大というわけでもないので、いくつもの袋に分けて入れることになった。

一度では運びきれず、二つずつ運ぶしかない。

まず二袋を部屋の隅に置き、残りの分を取りに戻る。

そして再び戻ってくると...

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