第133章

病院の入り口までたどり着くと、天川彩香に「ちょっと待ってて」と言い残された。

どこから調達してきたのか、戻ってきた彼女の手には一つの段ボール箱が抱えられていた。その表情は、これ以上ないほど晴れやかだ。

「ほら、見てみて! 気に入るかな?」

彼女は私に箱を開けるよう促す。

蓋を少し持ち上げた瞬間、隙間からふわふわとした黄金色の柔らかい頭がひょっこりと顔を出した。それどころか、私の掌にその小さな頭をすり寄せてくるではないか。

「わぁ……」

なんて可愛いの!

ワンちゃんだ。

しかもこの子、人見知りもしないで、自分から甘えてくるなんて。

嬉しさのあまり、つい口をついて出たのはこんな...

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