第23章

傍らで、見物人たちが思わず声を上げた。「彼と結婚して、彼と結婚して！」

この人たち、藤原純が見せている深い愛情しか見えていない。彼が骨の髄まで腐っていることなど、知るはずもない。

彼がこうしているのは、私を追い詰める意図もあるのだ。

私は藤原純がそうやって跪いているのを見て、心に波風一つ立たなかった。

むしろ、これは完全に皮肉な茶番劇だと思った。

藤原純がプロポーズしたとき、私は恋に夢中で、甘い気持ちでいっぱいだった。

覚えている。あの時、私は急いで彼を両親に紹介した。こんな素敵な彼氏ができた喜びを分かち合いたくて。

でも両親は彼に会った後、私が思ったように喜んではくれなかった...