第49章

藤原純が私の肯定的な答えを得て、目に見えて機嫌が良くなった。

その喜びは、まるで空気さえも踊らせているようだった。

だが、彼の上機嫌に比べ、私はただ全身が冷たくなるのを感じていた。

あの時、冷水シャワーを浴びた直後だったから、心の衝撃で病状が一気に悪化し、後であんなに早く気を失ったのだろう。

天川彩香は私が黙っているのを見て、私の腕を揺さぶった。「聞いてる?行かないで!他の方法だってあるわ」

私の思考は天川彩香に引き戻された。私は彼女が腕に絡めている手を安心させるように軽く叩いた。「他の方法?もしあるなら、私たちの調査も行き詰まらなかったはずよ。私たちだけじゃなく、大林海人だって今...

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