第65章

「ねえ、考えていたのだけれど。このプールってどれくらいの深さがあるのかしら? それにこの縁、すごく高い位置にあるけれど、水をいっぱいに入れたら人が浮き上がって、そのまま縁を越えて崖の下に落ちちゃったりしない?」

私は大真面目な顔で、そう尋ねた。

藤原純は私の問いを聞くと、興味深そうに耳を傾け、笑みを浮かべて答えた。

「試したことがないから、僕には分からないな。どうしてそんな突拍子もないことを?」

「たぶん、最近見た映画のせいね。女性が水の中で溺れ死ぬシーンがあって……何だか分からないけれど、急にそんな考えが浮かんできちゃって。この水深、二メートルくらい? ねえ、このプールでも、誰か溺...

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