第66章

藤原純は鼻で嗤うだけで、僕の問いにまともに答えようとはしなかった。

むしろ、意味深長な笑みをこちらに向けただけだ。その笑みには、背筋が凍るような薄気味悪ささえ漂っていた。

「少なくとも一点においては、僕は彼に勝ったんですよ」

なぜそんな目で私を見るのか。

まるで、私を手に入れたことこそが、玖珂智への勝利だと言わんばかりだ。

けれど、私は玖珂智と付き合ったことなど一度もない。これではまるで、彼と一緒にならなければ、私が必ず玖珂智と結ばれていたかのような言い草ではないか。

彼は何かに取り憑かれたように、玖珂智を勝手に仮想敵として見なしているようだ。

私は探りを入れるように問いかけた...

ログインして続きを読む