安全はどこにあるのか。

まず雷のような足音が響き、次いで声が聞こえてきた。エリオットとメイシーが部屋に飛び込んでくる。その腕には、旅行用セットというよりは宝箱のように見えるバッグが抱えられていた。メイシーのバッグからは毛布が半分ほど床を引きずっており、エリオットのほうは妙に膨らんでいて、クレヨンや靴下、そして彼が「必需品」と呼ぶ靴箱でパンパンなのは明らかだった。

「準備できたよ!」メイシーが誇らしげに宣言する。彼女の荷物のてっぺんからは、ファーガスの耳が旗のように突き出していた。

「おやつも持った」エリオットが真剣な顔で付け加える。「途中で、お腹が空いたときのために」

私はこみ上げる笑いを噛み殺した。「それは名...

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