うまくいきません。

ハイデン

彼女が身じろぎするまで、俺は自分が息を止めていたことすら忘れていた。カッと目を見開き、生の空気を初めて貪るように吸い込んだ、その瞬間まで。

安堵の波があまりに激しく押し寄せ、俺の膝は崩れ落ちた。そのまま地面に座り込み、片手を胸に押し当てる。肋骨が砕け散りそうなほど、心臓が早鐘を打っていたからだ。エンヴィーは生きている。俺の“番(つがい)”は、生きているんだ。

エリオットはまるで彼女の脇腹と一体化しようとするかのようにしがみつき、小さな肩を震わせて母の首筋に顔を埋め、泣きじゃくっている。彼女は弱々しく、しかし確かに彼を抱きしめ、何かを優しく囁いていたが、俺自身の心臓の音が...

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