使われたことのない愛.

クッションに背を預け、母がまた嬉しそうにエコー写真を眺めるのをそのままにさせておく。その間も子供たちは、リビングをクッションと笑い声で満たされた彼らだけの戦場に変えていた。メイシーが将軍のように男の子たちを仕切り、エリアスはジャンプ対決でエリオットに勝とうと必死だ。見ているだけで胸が温かくなる。安全で、賑やかで、生き生きとしている。

その時、キッチンから王族らしからぬ悲鳴が響き渡り、母さんがびくりと肩を震わせた。慌てて入り口の方へ視線を向けると、一拍遅れてマラカイが、まるで背中に氷水を浴びせられたような顔で大股に出てきた。髪はあちこちに跳ね、顎は強張り、その目は殺意を帯びている。

その後ろ...

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