ザヴェールアバブ

ライラ

今夜はなかなか寝付けそうにない。私は仰向けになり、天井を見つめていた。幼い頃、母さんが「もうお兄ちゃんたちとは別の部屋で寝る年頃だ」と決めてくれた時から、ずっと変わらない私の部屋の天井だ。窓からは月の銀色の光がこぼれ落ち、ベッドの上に吊るされた小さな飾りを照らし出している。それらは糸に捕らえられた小さな星々のように、かすかに煌めいていた。ここは私の空間、私の居場所、私が私らしくいられる世界の片隅であり、本来なら安らぎを感じる場所のはずだ。けれど、頭の中にあるのは、あの庭での瞬間のことばかり。あの光。あの温もり。世界が息をひそめたかのように、私の中で全てが静まり返ったあの感覚。...

ログインして続きを読む