忘れられた。

エンヴィー

私の猟犬は速い。ああ、走るのがこんなにも最高だなんて。私たちは木々をかわし、岩を飛び越え、今や私のものとなったらしいこの土地を検分しながら、彼方へと無心に駆けていく。これまで「自分のもの」と思えるものはほとんどなかった。ここは冥界かもしれないが、それなりの美しさがある。

『私たちのものよ』ラヤが訂正し、満足げに喉を鳴らす。『ようやく、しっくりくる場所が見つかったわね』

村のような場所に出くわしたとき、私は少なからず驚いた。木と泥で作られた建物、辺りを照らす小さな焚き火……そして、あらゆる種類の生き物たちが、手を止めて私たちを呆然と見つめている。一人、また一人と膝をつき...

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