私たちがもたらす火。

ハイデン

死の臭いなら、これまでにも嗅いだことがある。新鮮なもの、腐敗したもの、焼けたもの。戦場で引き裂かれた肉の臭い。戦争が肉体に、そして精神に何をもたらすのか、俺はこの目で見てきた。だが、これは違う。これは病んでいる。

肌が粟立つのは腐敗臭のせいじゃない。神聖であるべき場所における、生命の不在のせいだ。頭上には太陽が照りつけているというのに、空気にまとわりつくような冷気。鳥たちのさえずりが途絶えた静寂。リヴァイと俺は、伸び放題の藪をかき分け、魔力の引き寄せられる方へと進む。ここではその力がより強く、濃密で、まるで血管の中を泥が這うように重くのしかかってくる。そして、俺たちはそれ...

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