チャプターイレブン

セフィ

キスを止めたくはなかったけれど、止めなければならないことは分かっていた。私は彼から身を引いてその顔を見つめた。中断されたことで怒られるかと思ったが、彼はまるで夢を見ているかのような、放心した表情を浮かべていた。腰に回された手は力強く、それでいて優しかった。

私はただ、彼の顔を見つめた。彼は本当にハンサムだ。その青い瞳はいつも強烈で、私の内側まで見透かされているような気分になる。私は手を伸ばし、指先で彼の顔の造形をなぞった。濃い眉、長い睫毛、頬骨、想像通り肌触りの良い無精髭、そして私の唇に柔らかく触れたふっくらとした唇。

自分でも理解できなかったが、この男性と一緒にいると安...

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