第百五十六章

セフィ

イヴァンもアンドレイも、その週の残りと週末にかけて順調に回復していった。アンドレイは退院して数日で、腕を吊るすスリングを外してしまった。一日中固定しているよりも、腕や肩を動かせるほうが調子が良いと言うのだ。まだ早すぎる、動かしすぎだと私が怒鳴っても、実際、彼の治癒力は驚くほど早かった。

イヴァンの方は少しペースが遅いが、傷の状態もはるかに悪かったから仕方がない。縫合箇所が広範囲にわたるため、まだ厚く包帯が巻かれている。退院の際、週末に包帯の交換と抜糸のチェックをするように言われていた。明らかに、それが彼にとって問題になることは目に見えていた。

「どうかな、イヴァン。包帯を...

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