第百六十二章

アドリック

「その通りだ」

俺は彼女ににやりと笑いかけた。

彼女は微笑んだまま髪を持ち上げ、背中を向けてドレスのファスナーを下ろすよう求めてきた。俺は喜んでそれに応じ、彼女が体をくねらせながらドレスを脱ぎ捨てる様を見つめた。着替えた時には、彼女がどんなランジェリーを選んだのか見ていなかったのだ。

ドレスから抜け出そうと前屈みになった瞬間、俺は息を呑んだ。彼女はわざとらしく尻を突き出し、俺を挑発していることを承知で煽ってくる。彼女が体を起こすと同時に、俺の手は彼女を捉え、背後から抱き寄せた。

首筋に顔を埋める。こうすれば彼女がたまらなくなることを知っているからだ。彼女は俺の肩に頭を預け...

ログインして続きを読む