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――セフィ

男たちが身支度を整えに出て行ったおかげで、アレクセイとヴィタリーが戻ってくるまでの数分間、ペントハウスにはアドリックと私だけが残された。私はアドリックに触れずにはいられなかった。普段なら逆のパターンが多いけれど、リングでイヴァンと戦う彼の姿を見てしまったせいで、思いがけず激しく興奮させられてしまったのだ。

「怒りをアンドレイとミーシャにぶつけられるって気づいて、本当によかったわ。そうじゃなきゃ、あなたがどれだけ最高にいい男かってことばかり考え続けてたはずだから。まあ、彼らも同意するかもしれないけど、そんなこと感じたくはないでしょうしね」

私はそう言いながらシャツを脱ぎ捨て、彼...

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