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セフィ視点

「バッティスタは昨夜到着した。明日会いたいそうだ。彼のお気に入りの場所を予約してある」

夕食の会話が途切れた隙に、ヴィタリーが言った。

「そのお気に入りの場所ってのが、動物園みたいに楽しいところだといいんだけど」と私は言った。

ヴィタリーは声を上げて笑った。「ニェット(いいや)。だが、次は君が説得して連れて行けるかもしれんぞ」

「くそっ。チャンスを逃したわね」私は悔しがった。「で、そのお気に入りの場所ってどこ? 動物園ほど楽しめないってことだけは、今から断言できるけど」

「ダウンタウンにある彼のホテルに入っているレストランだ。彼はいつも大事な会議をそこで行う。彼がオーナーだか...

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