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【アドリック】

隣でセフィが身じろぎするのを感じた。朝が来たのだ。だが、朝になどなってほしくなかった。午後早い時間までは重要な予定がないとわかっていたから、たまには彼女とベッドでゆっくり過ごせる。俺は目も開けずに彼女を引き寄せ、自分の足の上に彼女の足を乗せた。

『まだ起きないぞ。お前もまだ行かせない』

そう念じると、彼女が静かにくすくすと笑い、さらに身を寄せてくるのがわかった。彼女は全身を俺にぴったりと押し付けてきた。そして再びリラックスしてため息をつき、二度寝に落ちていくのが聞こえた。

再び目が覚めたのは、それからしばらく経ってからだった。彼女はまだ隣で眠っており、その体は俺...

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