第四十四章

アドリック

今度目が覚めたとき、セフィはまだ俺の腕の中でぐっすりと眠っていた。普段なら俺が身じろぎするとすぐに目を覚ますのだが、今回は彼女を起こさずにベッドから抜け出すことができた。昨夜のことや、一度に降りかかった出来事で疲れ果てているに違いない。もっとうまく彼女を守ってやれなかったことに罪悪感を覚える。彼女は地獄のような日々を過ごし、まだそれを整理する時間さえ持てていないのだ。

俺はできるだけ音を立てないように着替え、朝食をとりに階下へ降りた。みんな、セフィが一緒にいないことをひどく心配していた。俺は、彼女がよく眠れなかったようで、まだ寝ていると伝えた。

「また悪夢を見てるのか...

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