第五十一章

セフィー

隣でアドリックが身じろぎするのを感じた。まだ朝になってほしくなくて、私は小さく唸り声を上げる。彼は今日、私がまともに歩けないようにするつもりだったに違いない。昨夜の彼は貪欲で、底なしだった。その一分一秒を愛していたけれど、今はそのツケが回ってきている。私の身体は、可能だとは思いもしなかったような快感と反応を覚えてしまったのだ。彼の温かい手が私の身体に触れるのを感じ、私はその感触に寄り添った。

「おはよう、愛しい人(マイ・ラブ)」肩にキスを落としながら彼が言った。

私は顔を枕にうずめ、まだ目を開けたくなくて抵抗する。彼が笑う気配と共に、吐息が肩にかかった。

「起きなきゃだめ...

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