第43章

「どいてください!!」篠原菫子は榎本美咲を見向きもせず、嫌悪感をあらわにして言った。

こういう金持ちの娘は本当に嫌だ。暇を持て余して。

しかし榎本美咲は篠原菫子の行く手を遮った「お金に困ってるの?」

「あなたには関係ないでしょ!」

榎本美咲は怒る様子もなかった「あなたが玉の輿を狙ってるけど、チャンスがない貧乏女だってわかってるわ。藤原家で藤原さんの花嫁選びパーティーのスタッフになるなんて、確かに野心的な考えね。それをステップにしようとしたのね。残念だけど、あの日あなたは藤原和也に利用されただけよ」

篠原菫子はこんな女と関わりたくなかった。ただミルクティーを持って早く立ち去りたかった...

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