第141章

平原綾香は、見違えるほど綺麗になったリビングをどこか気まずそうに見回し、ふう、と息を吐いた。

「……あんた、ほんと享楽の才能だけはあるよね」

松村礼嗣は肩をすくめて笑う。

「子どもの母親が有能すぎるからな。俺もそれに甘えないと」

「へえ。意外と腹黒い資本家じゃん」綾香は横目で睨みつける。「昼はあんたの会社のために稼いで、夜はあんたの飯まで作ってるんだけど?」

「だからご褒美」礼嗣はのんびり言った。「お前んち、リフォームしといた」

綾香が眉を上げる。

「……どこにそんな金があるの? あんたの口座、凍結されてるでしょ」

「世の中には、他人が知らないルートってのがある」礼嗣はさらり...

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