第58章

平原綾香は答えず、視線を瓦礫に向けて必死にシャッターを切り続けている二人の記者へ移した。

「お二人とも、申し訳ありませんが外へお願いします」

記者たちは一瞬きょとんとして顔を見合わせたが、手元のカメラは下ろさない。

一人が苦笑いを浮かべる。

「平原さん、こちらは情報提供を受けて取材に来ています。火災現場ですし、写真を数枚撮るくらい……問題ありませんよね?」

「そうそう」もう一人もすぐに同調した。

「それに、平原寧々さんが直々に案内してくださったんです。平原グループの重大な変化に関わるって。真相を報じる責任がありますから」

その言葉を聞いた平原寧々は、勝ち誇ったように口元を吊り上...

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