第67章

車が地下駐車場から飛び出した瞬間、平原明広はようやく息をついた。――が、次の光景に全身が凍りつく。

前方の道路を、黒いSUVが数台、横一列に塞いでいた。逃げ道のない、完璧な封鎖。

平原明広の手が小刻みに震えはじめる。

反射的にバックしようとした、そのとき――ルームミラーに人影が映った。

背後から数人が近づいてくる。コンコン、と運転席の窓が叩かれた。

窓をわずかに下ろすと、外に立っていた男の顔が見えた。

上村圭。

その目は、氷みたいに冷たい。

『平原様』

上村圭は急かすでもなく、淡々と言った。

『こんな時間に、サーバー抱えてどちらへ?』

言い終えるより早く、ドアが引き開け...

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