第78章

田原の父親が一歩踏み出した、その瞬間にはもう、あの国産車はエンジンをかけ、ゆっくりと駐車スペースから離れていった。

『ふん、後ろめたいんだろ』

田原の父親は鼻で笑い、角を曲がって消えていくテールランプを見送る。

『自分が分が悪いのは、わかってるってことだ』

日村がすかさず持ち上げる。

『その通りです! 田原様がいらした途端、尻尾を巻いて逃げましたよ!』

田原の父親は、悔しさをこらえた顔で俯く娘を見下ろし、いっそう不機嫌になった。目つきが沈む。

『この学校……一度、締め直したほうがいいな。どこの馬の骨でも入学させて、良質な教育枠を食い潰す。うちの子の学習環境まで悪くなる』

日村...

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