第123章

「乙村家がどれだけの人間を不幸にしたと思ってる! さっさと土下座して詫びろ!」

男が乙村彩羽の手首をつかみ、そのまま床へ押しつけるように力を込めた。

彩羽は我に返ると、必死に身をよじって抵抗する。

「放して! あなたが言ってること、乙村家は一度だってやってない! それに、私はあなたの言う乙村家のお嬢様なんかじゃない!」

男は鼻で笑った。

「やってない? じゃあなんで牢屋に入ったんだよ」

彩羽は歯を食いしばる。

「乙村家は冤罪なの!」

「冤罪だと? 石塚裁判官が乙村家を陥れたって言いたいのか。そんなの、誰が信じる?」

男は石塚勝矢の名を持ち出した。

「悪事の限りを尽くしたく...

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