第142章

陸田グループのデザイン部は会社の要とも言える部署で、オフィスはワンフロア丸ごと。とにかく広い。

――ただし今は、空いているはずの机という机が、書類や資料でぎっしり埋まっていた。これでは、彼女が作業できる場所などどこにもない。

乙村彩羽は一周してみたが、空席は見当たらない。仕方なく、腹を括って声をかけた。

佐藤が出ていった直後から、周囲の視線は「疑い」から「露骨な嫌悪」へと変わった。

敵意が、隠す気もなく向けられている。

その理由は彩羽にもわかっていた。彼らの推測は、ほとんど事実だ。反論も弁解も、するだけ無駄だろう。

返事を待っても、誰も答えない。

彩羽は自分でどうにかするしかな...

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