第161章

唐沢家がこれほど賑わうのは、実に久しぶりのことだった。

使用人たちも、この姉妹が揃って笑い合う姿を見るのは久方ぶりで、誰もが喜びを顔に滲ませている。

惜しむらくは、遠方に嫁いだ唐沢九里が不在であることだ。九里の夫は大統領選の出馬で多忙を極め、帰省もままならない。彼女さえいれば一家勢揃いとなり、どれほど心温まる光景になったことだろうか。

新田古美と使用人たちが、色とりどりの佳肴をテーブルに並べる。色、香り、味、すべてが揃った料理は食欲をそそるものばかりだ。

だが残念なことに、唐沢楓はそれにありつくことができなかった。

なぜなら唐沢進平が全員をリビングに招集し、緊急家族会議を開くと宣言...

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