第443章

「水原悟はいわゆる隠し子で、家柄としては多少見劣りするがな。だが水原家の大若様は病弱で、ものの数に入らん。水原グループはいずれ奴のものだ。星良が降嫁したとしても、将来は水原グループの女主人……悪い話じゃねえ」

堀内豊信はふんぞり返って足を組み、蜜柑をひと房、口に放り込んだ。

「叔父さん、何をおっしゃってるの?」

堀内星良は下唇を噛み、頬を赤らめる。

「筋書きはもう考えてある。対外的にはこうだ。『星良と水原家の倅は以前から交際していたが、世間を騒がせたくないという両家の意向で公表を控えていた』――とな。独身の男女がホテルでシケこむなんざ、よくある話だろ? 世間も大袈裟に騒ぎすぎなんだよ...

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