第448章

窓の外から、千堂澄美の豪快な叫び声が微かに聞こえてくる。

「ハイ、ハ――ッハッハッハ!」

唐沢楓は額に手を当て、やれやれといった様子で呟いた。

「まあいいわ、本人が楽しそうなんだから」

唐沢九里はゆっくりとソファに腰を下ろす。唇を引き結び、何か言いたげな視線を向けてくるが、言葉が出てこない。

「九里姉さん。こんな夜更けにわざわざ来るなんて、何か話があるんでしょう?」

唐沢楓は歩み寄り、姉の隣に腰を下ろすと、親しげにその腕に自分の腕を絡ませた。

「七瀬烈司のこと?」

「烈司様、小さい頃にうちに遊びに来ていたわね。楓とはずいぶん仲が良かった印象があるけれど」

唐沢九里が淡々と尋...

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