第450章

堀内卓敬が手招きすると、堀内星良は花が雨に濡れるような風情で泣きじゃくりながら歩み寄り、祖父の胸に飛び込んだ。

「お宅の息子が儂の孫娘をここまで虐めたんだ。まさか亀のように首を縮めて、知らぬ存ぜぬを決め込むつもりじゃあるまいな?」

水原光景はこの息子を特段溺愛しているわけではないが、腐っても自分の種だ。息子への罵倒は、すなわち自分への侮辱に等しい。

「ここ数日、俺がなぜ表立って釈明しなかったのか……誰よりも堀内さん本人が、一番よくご存じのはずですが?」

薄情で、ゆったりとしているが氷のように冷ややかな声が響いた。

一同が愕然とし、声のした方へ視線を向ける。

白大理石の螺旋階段の上...

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