第477章

 彼……こそが風野英良なのか?

 唐沢佑は一瞬呆然としたが、すぐに身を乗り出し、左腕で座席を支えながら、右手で彼の口を塞いでいたガムテープを乱暴に剥がした。

 風野英良は荒い息を吐き出していた。人を惹きつける美しい狐のような顔にはうっすらと汗が浮かび、男女の区別がつかないほどの妖艶さを放っている。

 極上の陶器のようにきめ細かく透き通るような肌。柔らかく紅潮した唇が彼を女よりも美しく、ひときわ魅惑的に引き立てていた。

 だが、唐沢佑の心を最も強く惹きつけたのは、まるで怯えた小鳥のような、赤く潤んで庇護欲をそそる細長い美しい双眸だった。その漆黒の瞳の奥底に、彼は久しく忘れかけていたもの...

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