第479章

「お前、何考えてんだよ?」

唐沢翔は目を丸くし、このバカな弟を蹴り飛ばしたい衝動をぐっと堪えた。

「あんなに綺麗な顔をした男なんて今まで見たことがなかったから、ちょっと気になっただけだよ。万が一、オカマだったらどうするんだ?」

唐沢楓はあきれて額を押さえた。翔兄さんの想像力の豊かさには恐れ入る。

「普通の男は、他の男にそこまで興味を持たないでしょ?」

「それは俺が若い証拠だ。年寄りだけだよ、好奇心を失うのは」

兄弟たちはそんな他愛のない言い合いをひとしきり楽しんだ後、それぞれの部屋へと戻っていった。

翌日。

風野英良は時差ボケのせいか、昼過ぎまでベッドから起き上がれなかった。...

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