第502章

「俺にまで心配をかけないでくれ」

唐沢佑は名状しがたい感情が心の奥底に広がるのを感じ、耳の先がみるみるうちに熱を帯びて赤く染まった。

「忙しいのは分かってるから、いとこの車に便乗するのはやめておくよ」

風野英良は背筋を伸ばし、再び人を食ったような笑みを浮かべた。「どうやら、すぐには帰れそうもないな。後でディーラーに行って、足代わりの車でも買ってくるか。いとこ、誰か知り合いはいない? 割引とかしてもらえないかな」

唐沢佑は荒い息を吐きながら、彼の手首をガシッと掴み、力強く握りしめた。

風野英良は瞳孔を収縮させ、心臓を早鐘のように打ち鳴らした。

「お前を送るくらいの時間は、作れる」

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