第510章

 七瀬烈司は唐沢進平をじっと見据え、その瞳には熱い光が宿っていた。

「誓います。俺の愛はすべて楓だけのものです。必ず彼女を、この世界で一番幸せな女にしてみせます。唐沢さん、俺は彼女自身を愛しているんです。幼い頃からずっと、俺の中で楓の代わりになれる女なんて誰一人としていなかった。絶対に」

 唐沢進平は驚きに表情を固くし、偽りのない真摯な光を放つその両目を無言で見つめ返した。

 以前の彼は、この七瀬烈司という男に対し、そして七瀬家全体に対しても強い反感を抱いていた。自身が政略結婚などというものを経験したことがない以上、愛してもいない男に唐沢楓を嫁がせ、一生苦しませるような真似は当然したく...

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