第52章

この言葉を聞いて、油絵画家の顔は瞬く間に青ざめ、紫色に変わった。一瞬、言葉に詰まってしまったのだ。

しばらくして、ようやく彼女は続けた。

「私の油絵界での地位を疑っているの?!」

目を見開き、油絵画家の両目は真っ赤に充血していた。

地位が挑戦されたのだ。そんなことが許されるはずがない!

「あなたは油絵を描く資格もなければ、筆を持つ資格もない!この会場から、出て行きなさい!」

ついに、我慢の限界に達した油絵画家は唐沢楓に最後通告を突きつけた。

これを聞いて、傍にいた三人のお兄さんたちは黙っていられなくなった。

「この女、目が見えてないんじゃないか!楓のあんな素晴らしい画技を、油...

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