第61章

そう思うと、水原悟は心の中で喜びが溢れてきた。さゆりの寝顔を見つめながら、この上ない幸せを感じていた。

ベッドから起き上がり、服を着ると、水原悟は他の普通のカップルのように、彼のさゆりが目覚めた時に美味しい朝食を食べさせてあげようと思った。

そして、もう一度唐沢楓を見つめ、彼女の額に軽くキスをすると、そっとベッドルームを出て、階下へ降りて愛情たっぷりの朝食の準備を始めた。

しかし、水原悟が寝室のドアを閉めた瞬間、ベッドに横たわっていた唐沢楓はすぐに目を開いた。

水原悟が朝食を作り終え、丁寧に盛り付けて、彼のさゆりにサプライズを用意し、階段を上がってドアを開けると、ベッドには誰もいなか...

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