第100章

この不孝娘……さっき、あいつを助けたのか?

そうだ。結局は俺の娘だ。血は繋がっている。

父親が危ない目に遭って、平然としていられるはずがない。

あいつの中には、まだ俺という父親がいる。今の一撃は、間違いなく俺を助けるためだった――。

その認識が、林野正明の胸に、激痛と恐怖とは別の、滑稽なほどの根拠のない自信と、得体の知れない優越感を芽生えさせた。

ほらな。あのクソガキ、口だけは達者で、根は甘い。

縁を切るだの、法廷で会おうだの、全部ハッタリだ。いざというとき頼るのは、結局この俺――親父ってわけだ。

立ち上がろうとして身をよじる。だが脚はふらつき、痛みで力が抜け、どさりと座り込ん...

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