第133章

ベッドの上には、やせ細り、骨と皮だけになった老人が横たわっていた。身体じゅうに管が刺さり、いくつもの医療機器へと繋がれている。口鼻を覆う人工呼吸器のマスクが、規則正しい電子音を刻んでいた。

瞼は固く閉じられ、表情は一切ない。胸元が、かすかに――ほんのわずかに上下している。それだけが、まだ生きている証だった。

渡部綾香の瞳孔が、きゅっと縮む。

その顔……病に削られて輪郭が崩れ、年老いてなお、彼女は見間違えなかった。

高堀文松。

祖父・渡部修司の側近補佐。祖父の死後、不可解に姿を消し、鈴宮京也が血眼になって探していた――鍵を握る男。

ここにいるのか。

こんな形で。

心臓が跳ね上が...

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